スコティッシュフォールドの立ち耳はScottish Fold (SE)、Scottish Fold - Longhair (SE)と表記され、これまではスコティッシュフォールドの欠点として扱われていました。しかし、折れ耳同士のブリーディングにおいて尻尾や足指等の奇形が誕生しやすい為、動物愛護や倫理的観点から立ち耳の評価を改める事となりました。

2021年9月1日よりスコティッシュフォールドの立ち耳は欠点として扱われません。また、スタンダードにおける該当部分は以下のように変更されます。

沿革

1961年スコットランドの農場で発見されたこの猫は耳が前に折れ曲がったスコティッシュフォールドの第1号であった。この不思議な猫を解明するため、遺伝学者やブリーダー達は協力して試験交配などを行った結果、この猫は突然変異の優先遺伝子が原因である事と同時にこの遺伝子は他の部分にも好ましからざる影響(足先の肥大・尾の付け根の硬化)をも及ぼす事が解った。この結果、現在ではイギリスの猫協会GCCFは一度認定したこの猫の登録を中止している。反面、アメリカではこの猫を繁殖する時に相手にはアメリカンショートヘアーまたはブリティッシュショートヘアーを選び、異種交配させることにより耳以外の奇形の発生率を低下させ1978年公認血統猫となった。現在ではロングヘアーも誕生し、ショートヘアー・ロングヘアーを部門別に分離している。

2014年にアメリカの猫協会TICAでは立ち耳のスコティッシュフォールドがスコティッシュストレートとして公認され、アジアキャットクラブにおいても2021年より立ち耳はこの猫の欠点から除外された。

欠点

(軽微欠点) 粗野な被毛/ズングリ型の体躯
(重大欠点) ノーズブレイクがあるもの/コビータイプやオリエンタルタイプ/尾が太く短いもの/キンクテイル
(失  格) 尾の付け根が硬化しているもの/足先が肥大しているのも/あきらかにペルシャとの交配が認められるもの